岸田文雄政権は10月4日で発足から1年を迎えた。昨年10月の就任直後に衆議院を解散し、自由民主党は絶対安定多数を確保した。今年7月の参議院選挙でも自民党は単独で改選過半数を得て大勝し、政権基盤を盤石にしたかに見えた。
しかし参議院選挙遊説中に安倍元首相が凶弾に倒れ、事態は暗転した。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)問題などに直撃され、内閣支持率は低迷している。2025年夏までは政権にとって大型の国政選挙の予定がない「黄金の3年」とされているが、円安や物価高といった苦境を切り抜け、看板政策である「新しい資本主義」を実現できるか、実行力が問われる。
得意とする外交では、臨時国会の所信表明演説で「新時代リアリズム外交」という言葉を使い、現実的な外交政策を推し進める考えを強調した。2023年5月に首相の地元広島市で先進7カ国首脳会議(G7サミット)が開催されるのを控え、成果を上げることが期待されている。
11月の朝食研究会では、菅義偉内閣の内閣総理大臣補佐官を務め、現在は帝京大学法学部教授に就任している柿崎明二氏をお招きします。柿崎氏は秋田県出身で早稲田大学を卒業し、毎日新聞社に入社した後に共同通信社へ転職し、編集局編集委員、論説委員、論説副委員長等を歴任し、著書に『検証 安倍イズム――胎動する新国家主義』(岩波新書, 2015年)があります。多くの皆様の御参加をお待ちしております。よろしくお願い申し上げます。
【第213回INES研究朝食会】
●日 時 2022年11月18日(金)午前7:45~9:30
●会 場 ザ・キャピトルホテル東急1階(鳳凰)
●テーマ 「岸田政権の1年を振り返る」
●スピーカー 帝京大学法学部教授・元内閣総理大臣補佐官 柿崎 明二
一般社団法人新時代戦略研究所 代表 朝井 淳太
(TEL 03‐6225‐0016 / FAX 03‐6225‐0174)
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