プレスリリース

<「世界禁煙デー」(5月31日)、「禁煙週間」(5月31日~6月6日)>
スモークフリー社会の実現を目指した啓発動画
『One Step』を公開

日時:2024年5月31日

社会保障を中心とした様々な分野での政策立案や提言を行う、一般社団法人 新時代戦略研究所 (INES:Institute for New Era Strategy、代表:朝井淳太)は、5月31日の「世界禁煙デー」と「禁煙週間(5月31日~6月6日)」に合わせて、スモークフリー社会の実現を目指した啓発動画『One Step』を公開しました。

喫煙が全身のがんや脳卒中、心臓病、COPDなど様々な病気の原因となることが、科学的に明らかにされています。当研究所は国民の健康リスクを低下させるためには、禁煙が最も望ましいと考えており、禁煙施策を推進しています。
しかし、喫煙者ゼロにすることはとても高い目標であり、喫煙者が禁煙を試みても成功するとは限りません。喫煙に関するインターネット調査*1では、調査対象者のうち36.36%が喫煙経験者で、その内訳は禁煙者が 22.24%、禁煙失敗者が 5.97%、禁煙を試みたことのない喫煙者が 8.15%でした。この調査結果によると、喫煙経験者の約39%が調査時において喫煙者であり、そのうちの約42%の人が禁煙に失敗した経験を持っていることになります。

海外では、受動喫煙も含め、“紙巻きたばこより有害物質暴露の少ない加熱式たばこや、害の少ない電子たばこ等への移行”を促すハームリダクションの考え方が一つの政策手段として普及し始めていますが、日本政府はこの考え方を採用していません。しかし、喫煙者人口が年々減少傾向にある中で、加熱式たばこの愛用者が日本でも増加傾向にあるという状況は確認できています。
2022年末の税制改正大綱で、防衛費増額の財源確保のため、法人税・所得税増税のほか、たばこ税の増税が決定され、加熱式たばこの税率を現行の紙巻きたばこと同率まで引き上げる措置も有力な検討候補となっています。

当研究所では、今、私たちができることの第1歩として、たばこ特有の強いニオイや煙、火災などの社会的なリスクの低減に着目し、2023年6月に「国民の健康とハームリダクションを考える研究会」を設立*2し、たばこを吸わない人が少しでも過ごしやすい社会を目指して喫煙問題を研究しています。

当研究所は、世界禁煙デー・禁煙週間に合わせて、本動画を制作し公開いたしました。本動画を通して、愛煙家のみなさまが、スモークフリー社会(煙のない社会)について、考えて行動するきっかけになってほしいと考えています。

タイトル:『One Step』

  • 監督・脚本・編集たか ひろや
  • 出演渡部 遼介
    村山 優香 
    林田 航平 

*1:東山 明子, 高橋 裕子, 橋本 泰裕, 日本の喫煙・禁煙成功・失敗率の調査と検討, 禁煙科学, 2020, vol.14 巻, 07 号, p. 2-8
https://doi.org/10.32213/jascs.vol.14.07_2
*2:「国民の健康とハームリダクションを考える研究会」設立記者会見 開催レポート・資料
http://inesjapan.com/news/news20230621/

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