20世紀最後の10年を人は失われた10年という。たしかに戦後から一貫して成長をつづけてきた日本にとって、この10年間のマクロ・レベルでの停滞は大きなショックであった。しかし、私たちはその表面的な停滞の中で、敗戦直後にも似た強烈な崩壊と初々しい再生の混在を経験しているのである。21世紀を担う膨大な数の多様な生命体が生まれ落ち、育ちつつある。それらは次代への測り知れないポテンシャリィティを内にもつ。それは明らかに20世紀を形づくってきた原理とは異なった、新しいシステム形成の基本によるものである。我々は国内外の将来に対してより良い環境を整備して行くために同じ志を持った仲間で集まり、議論し、政策提言すること目的としている。